MikeWhite’s diary

話題の医学情報を適宜共有させていただきます。

Q) 新型コロナ肺炎の診断にはCTスキャンも使えると聞きましたが?

A) 一般にインフルエンザ、SARSなどのウイルス性肺炎のより進行した症例では、胸部画像所見でびまん性の間質性肺炎像が見られ、これは新型コロナでも同様と報告されています。

CTスキャンは、スクリーニングとして(確定診ではありませんが)十分参考になるようです。

北川/脳神経内科医/開業準備中@kitagawaneuro先生のTwitterから引用させていただきます。
 
北川/脳神経内科医/開業準備中 @kitagawaneuro
COVID-19の臨床的特徴は「非常に肺炎を起こしやすい」ということではないでしょうか。インフルエンザ患者を診ていても、細菌性肺炎の合併は時々あってもウィルス性肺炎自体はかなり稀です。しかしCOVID-19では、通常なら風邪程度の症状でもCTを撮影すると、複数の肺炎像が見られます。
2020-03-21
 
北川/脳神経内科医/開業準備中 @kitagawaneuro
すでに報告されているようにこのCT像がかなり特異的です。胸膜にへばりつくようなすりガラス、あるいは網目状の陰影が複数見られます。通常の細菌性肺炎とはかなり異なる印象です。他院からCOVID-19の鑑別のために患者さんが紹介されてくるのですが、CTでスクリーニングをおこない、怪しい影があればPCR検査をおこなっているのが現状です。幸いCTスキャンが2台あるため、一般患者と分けて検査することが可能でした。またCTでは明らかな多発性陰影でも、レントゲンではかなり分かりにくく、それだけでは否定できません。
2020-03-21
 
 その他、参考情報:

(Web情報:ハザードラボ 防災と災害情報のニュースメディア 新型コロナ「肺」はどうなる?早期診断にはCT検査を…放射線科医が公開(動画)から引用)

 

ニューヨークのマウント・サイナイ医科大学の研究グループは、先月18日から27日にかけて中国の3カ所の医療機関で感染が確定した21人の患者のデータを比較分析。

 

早い段階でCT検査を実施することで、すりガラス状の影や結節、胸水、リンパ節の腫れなどの異常が見つけられる可能性があると指摘している。

 

最終的に深刻な症状に陥った29歳の男性のCT画像。矢印部分が陰影部分になる(Radiological Society of North America)

 

マイケル・チャン医師は「診断をCT検査だけに頼るのは危険だが、ウイルスには潜伏期間があることから、明らかな症状が出る前の段階に検査することが早期診断につながり、感染拡大の予防に結びつくと期待している」と話している。

 

武漢への渡航歴がある69歳の男性のCT画像(Radiological Society of North America)